てまとひまをかける – ひだまりにゅーす てまとひまをかける - ひだまりにゅーす

社長ごろく

2021.10.07

てまとひまをかける

効率化や合理化。 今の時代に大切な要素。 であるがしかし、 「てまひま」を否定してはいけない。 我々、住宅に携わり、モノづくりをしている身からすると、この「てまひま」がとても重要になる。 既製品でパパっと作ることもできる。 しかし、そこに味気はない。 料理も一緒。 出汁からとったみそ汁はやっぱりうまい。 ついでに、自分で作った手前味噌なら、なおのこと旨い。 既製品の味噌はやっぱりなぁ~。。。 建築で考えると、扉の枠の木材は最初から森にその形で生えているのではない。 丸太を製材し、大工が手を入れて初めて使える素材になる。 そこに、人間の目と手が必要。 既製品は、機械がその形を作る。 そのモノは、現場に入ると、そのまま取り付けられる。 人間も同じ。 「てまひま」かけて関係を構築する。 「てまひま」かけて育てる。 横着すれば、そのまま関係性に跳ね返ってくる。 人のぬくもりは、その「てまひま」から感じ取ったりする。 効率化や合理化とは真逆かもしれないこの「手間をかける」という「てまひま」の価値を、 人肌が恋しく、暖かい心が恋しい今の時代にこそ、見直したい。 非効率な「てまひま」は、まだまだ捨てたものではない。 あえて言えば、 もっと効率悪く、 もっと無駄に、 もっと時間を使う。 って感じかな。
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